【ボンドテール】ぼんどてーる(図1)
工具の刃先(チップ)の研磨面の砥粒から引く筋状の尾のこと。
ダイヤモンド研磨盤など、回転方向が決まっていて、縦横の規則的な移動をするような工具によく見られる現象。特に粗い粒度やメタルボンドのチップ面は目視で十分観察できる。
ボンドテールは、チップから突出したダイヤ砥粒が石を破砕しながら研削・研磨の仕事をした結果、砥粒の後ろ方向に削った石の粉が抜けていった筋状の尾。
ボンドテールの深さ、長さは砥粒の仕事具合と比例しているため、観察時によく仕事をしている砥粒がどれかを知る事ができる。
メタル研磨盤のほかに、ブレードなどの切削工具のチップでも見る事ができる。
【仕様】しよう(図2)
研磨機械などのカタログに必ず記載されている事項。
仕様は、規格としての意味もあるが、ここでは石材業界でよく見られるカタログやパンフレットの類に記載されている、製品の特性について触れていく。
仕様は読まれていないことも多いが、その機械の持つ特性や、工具の性能など、購入前に知っておくと思わぬトラブルを防ぐことができます。
[質量]
以前は重量と記載されている事が多かったが、国際単位系が浸透し始め、今は質量と記入してあるケースも多い。質量とは物体がもともと持っている量の事。
[定格]
電気機器等で見られる用語。石材業界では研磨機や電動ハンドポリシャー、サンダーなど。
電流や電圧、使用時間などその機器に対して定められた許容値のこと。
例えば「定格30分」などと書かれている場合は、連続的に使用できる時間は30分までで、30分経てば、一旦モーターのスイッチを切り、休止時間をとって下さいという意味。但し、これは電流(A)が規定値で使用された場合で、もし、高負荷をかけた状態で30分間使い続けるとモーターが焼けることがある。
通常は定格時間が30分の場合、連続して30分間使ったなら、30分間休ませる。
電気機器の場合、定格許容値を超えて使用し続けた場合、モーターの異常加熱などを引き起こし、また電流や電圧が守られなかった場合、故障や事故の原因にもなるので、定格を理解した上で使用する必要がある。
定格値については、機械本体の銘板に詳しく記載されているので、必ず確認し、記載事項を守ってご使用する。
[回転速度]
機械の主軸が回転する速度のこと。
後ろにmin-1が付いている場合は1分間に主軸が何回転するかを表す。
以前はrpmと表記される事もあったが、今は国際単位系であるmin-1に代わっている。
回転する機械、工具は共に性能、安全面を考慮して設計されるため、機械の回転数、工具の回転数は相互に適したものを使用しないと事故や故障を起こしたり、仕事の効率が悪くなったりする。
無負荷回転速度という表示は、主軸に工具を装着せず、作業を行っていない状態で主軸が何回転したかという値になる。